「何よ急にどうしたの、優佳。」

「正直壮介の時って、断るほどの人じゃないなと思って付き合って、
それで彼氏がいることが一種のステータスじゃないけど自慢できることって思ってたの。
だけど、今は違くて高め合える仲というか、こうやって愛を育んでいくんだなって実感できてるんだよね。」



先生と付き合うまでは、ただ好きな人と両想いになりたいって気持ちしかなかったけれど、
昨日のことを通じて本音ぶつけてお互いのことを知っていくことでより愛しい存在になると感じた。



「って、舞こそどうした。そんなにやにやして。」

「いや、優佳成長したなーって。」

「そう?」

「うん。最初あんなに嫌っていたのに、そんなこと思えるまで好きになれただなんて羨ましいくらいだもん。」



そこまで言われると照れる。



でも言われてみればそうだ。

最初のころ授業後に手伝わされて他の女子生徒からの視線を浴びた時だって、
当時はただ嫌で先生にやめるようにお願いしたくらいだ。

その相手と付き合うだなんて、
あの頃の自分からしたらありえないだろう。