「………。」



やばい、寝坊した。

急いで準備はしたけれど、やはり終業式には間に合わなかった。

今回は最初からサボることを諦め、
教室に荷物を置いて体育館に向かうことにした。


……ん?
ドアの前にいるのはまさか。


つん


「うおっ!……ってお前か。」



前にいる人のわき腹をつつくと、
瀬名先生の顔が見えた。



「まさか……遅刻ですか?」



小声で質問する。



「その……まさか。
だって、付き合ってる彼女と電話してから寝たから寝つき良すぎたし。」



そそそそれって、私のことじゃない!

間接的かつ直接的なことを言われ、妙に照れる。