体育祭の余韻がまだ消えない5月中旬、
1学期の中間テストがやってきた。

大抵1学期の中間テストのレベルは易しくしてくれているけれど、物理だけは容赦なかった。



「伊藤先生担任の時は優しかったのにテスト鬼畜すぎるって……。」



最終日の一番最後にあった物理のテストを終えた私は舞に話しかける。

思わず机に突っ伏したくなる。



「まあまあ仕方ないって。
生物も結構手ごたえあったからさ。」

「そうだったんだ。これは、お互いお疲れ様ってことでドートル寄る?」



そう言うとなぜか舞はきょとんとした顔をした。



「どうした?舞。」

「いや、あとで話すから大丈夫。」

「そう?じゃあ行こっか。」



舞が言うの躊躇うなんて珍しい。

そう思いながら、ドートルに入った。


注文を済ませ席に着くと、舞は真っ先に口を開いた。



「優佳、先生と何かあった?」