ゴールデンウィークが終わり授業が始まることに対して気が落ち込んでいる中、
新年度最初の行事がすぐ控えている。

それは、体育祭だ。

校庭が狭いため、毎年外部の競技場を借りて開催されている。



「あっついねー。」



舞に話しかけながら、
私たちはせっせと顔と腕に日焼け止めを塗ることに専念している。

体育祭とは言っても全員で出場する種目はリレーと綱引きしかないため、
選抜種目の選手や応援団の人以外は大してテンションはあがっていない。



「ほら、君たち焼けたくないのは分かるけれど、きちんと応援すること。」



瀬名先生がやってきては注意をする。


「はーい。」



私たちだけでなく他の女子も同じく日焼け止めを塗っていたため、
みんなでダルそうに返事をする。

ちらっと先生の方を向くと、
私たちと同じくクラスTシャツを着ている。

普段白衣姿ばかり見ているため、
Tシャツを着ていることに違和感を感じる。