「.......瀬名先生にお願いしたいです。」



隣に人がいるだけで安心だし、
別に手だってつなぐ必要はない!

そう思ったらふっきれた。



「じゃ一緒に行くから。」



.....のも束の間、
先生はそう言うなり私の手を掴んで引っ張った。


ほどこうと思ったけど、
そしたら一人で行けって言われそうだから黙って従うことにした。

それにしても、だいぶ強引だなあ……。


順番が来て林の中に入るなり、先生がいきなり小声で発した。



「俺も中身知らないから、場合によっては先に逃げるよ。」



ええ~!!
それじゃあ付き添いの意味ない!



「俺だってお化け怖いから仕方ないだろ。」



いつも余裕そうな顔しているのに、
この時ばかりは困った顔をしていて一瞬ドキッとしてしまった。