「ちょっと足りないけど、夜中にまた食べるから大丈夫。」

「夜食だなんて不健康ですよ。」



きっと持ち帰りの仕事で夜中まで頑張っているんだろうけど、
夜食食べるくらいなら今多めに食べればいいのに。



「分かっているけれど、この時間にたくさん食べたところでまた寝る前にお腹空いちゃうからさ。」



先生と雑談をしながらうどんを食べていると、
いつの間に先生は食べ終わっていることに気付いた。



「先生、食べ終わったなら帰って大丈夫ですよ。」



私はまだ3分の1くらい残っている。



「いいよ、気にしないで。
もう少し長居したい気分だから。」



先生は水を一口飲むなり、そう口にする。


……今の一言の真相は分からないけれど、
もしそれが私といたいという意味だったらいいなと思いながらうどんをすする。



私もうどん食べ終わり、先生と共に店を出て駅の方向に向かった。