「あっ……痛ぁ……っ。」

爽が苦しみのを見て、オロオロする桜龍メンバーと冷静な風牙と寝ている凌牙。

「肋骨折れてるからね、笑うと痛いのは仕方ないよ。」

"なんだ、そういうことか……" と安堵の表情を見せた仁。

「ホント、仁ってさ 見た目と中身のギャップ凄いよね。」

風牙は笑い、 "そう思わない⁇" と同意を求めた。

「そうだな、パッと見 冷血漢に見えるけど すげー情に熱かったりするし。」

「すげー周りに気を遣ってくれてる気はする。」

瞬也と翔太が頷いた。

その後、看護師が入ってきた。

事務的なことを色々と済ませてから "絶対に安静にしていてください、明日 検査をします" と言い 出て言った。

「だから、あんま動いちゃダメだよ 爽。」

「……ん、分かった。
ってか、全身 痛いから動こうとも思わないけど。」

「だろうね、ちょっと……凌牙 五月蝿いね。」

風牙はそう言い、凌牙の鼻をつまんだ。

「ふグッ……ん"んっ……っ……ハァハァ……死ぬかと思った、ふぅ!!!」

「うっさいもん、イビキ。

……ってか、外では "ふぅ" って呼ばないで。」

「家での一人称 "ふぅ" のくせして!!!」

「凌牙は自分のこと "りっくん" って呼んでるじゃんか!!!

何だよ、 "りっくん" って!!!
どう見ても そんなガラじゃないでしょ!!!」

ブハッーと双子以外の皆が吹き出した。

「お前等の兄弟喧嘩、ホントおもしれーよな。」

翔太が腹を抱えて笑った。

「い……痛っ、ブハッー……痛い、痛い……フハハッー」

爽も痛みに時々 顔を歪めながら 笑った。

「 "ふぅ" と "りっくん" ね……これから、そう呼ぼ。」

走馬が笑いのあまり肩を震わせながら そう呟いた。

「「絶対に無理!!!」」

双子は息ピッタリに声を合わせた。