仲間だなんて思ってない、か…。


仲間だなんて思ってほしい訳じゃない。
あんな人たち、私が一番嫌いな部類のはず。

………なのに、あの人たちといて楽しんでる自分がいた。
いつの間にか、あの人たちといる時間が楽しくて仕方なかった。
くだらないことで笑ってる自分がいた。


だけど、私があの場にいることができたのは
大津くんに好かれてるという理由だけで
大津くんが連れていかなければ私のいていい場所なんかではなくて

そんなこと、ちっともわかってなかった自分が恥ずかしくて仕方なかった。


「…少し寄ってこ。」


私はどうしてもそのまま帰ることが出来なくて
………まだ、お母さんの顔は見たくなくて、公園へ寄ることにした。


桜も散り、新緑がきれいな季節になっても夕方はまだ肌寒くて、私は久しぶりに孤独というものを感じた。
行く宛もなくて、帰ることもできなくて、一人ではどこへ行くこともできなくて…

ベンチで一人、日が暮れていく空をただただ見つめていた。