校舎に入り、1年1組の教室に入り、出席番号を確認。
俺は6番らしく、6番の席を黒板に書かれた座席表で確認すると、
俺は窓側から2列目の一番前。

…………いきなり最悪の席だ。


と思いその席に向かおうとすると、俺の席の横にはすでに出席番号1番の女が座っていた。


「…………さっきはどーも。」


その女はさっき、猫を助けた女で、俺の顔を見るなり"最悪"とでも言いたそうな顔をした。


「そんな避けないでよー。
せっかく隣の席なんだから仲良くしてよ。」


「………あなた、そこの席なの?」


「ん?そうだよ。
俺6番だもん。

あ、俺大津快斗っていうんだよね。
よろしく。
君の名前は?」


「…………天宮桜子(あまみやさくらこ)。」


「へー、桜子ちゃんか。
春生まれとか?」


「関係ないでしょ。」


あらま。振られちゃった。
やっぱ美人は性格がきついなぁ。


「ちなみに俺は今日が誕生日なんだー。」


「…………え?」


「え?なに?」


「あ、いや…別に。」


「あーわかった!
もしかして俺と誕生日が近いからちょっと嫌なんでしょ!」


「え、なんでわかったの?」


「え、まじか…ショック…」


そんなショックを受ける俺を他所に、桜子ちゃんは参考書を広げた。


「…ねぇ、連絡先教えてよー。」


「は?なんで?」


「だってせっかく隣の席だし。
仲良くしてよ。」


「必要ない。
私、あなたみたいな人嫌いだから。」


う…ばっさりいかれたよ、俺…。
こんな風に女に振られたの初めてなんだけど……