もし俺が、演奏を聴いていなかったら"姉ちゃんと年下の2人の友達"としか見ていなかっただろう。



やっと平常心を取り戻した俺は姉ちゃん達にバレないよう、こっそり家に帰った。


「ただいまー」

「おかえり!」

「蒼真(そうま)帰ってきてたんだ。」

「うん。今ちょうど帰ってきたところだよ。」


蒼真とは、俺の双子の兄のこと。

さすがに同い年だから兄ちゃんとは呼ばない。


蒼真はリビングでお菓子を食べていたが俺は二階の自分の部屋にギターをしにいった。