あたし達より2年上の学年の朱美ちゃんは、授業があたしたちよりも多いため、なかなか砂浜に来なかった。


一時間後。


バイオリンケースを抱えた朱美ちゃんが走ってきた。


「ごめんねー。帰りの会が遅くなっちゃって。」