次の休み時間、紗英に連れられ三人は廊下に居た。


「ねぇ、二人に聞いて欲しいことがあるの。紗英、好きな人できた!」


「うそ!えっ!だれだれっ!」


「待って、うち分かったかも。これ合ってたら紗英めっちゃ分かりやすいよ。」


歩美が紗英に耳打ちする。その反応を見ると、歩美の予想が的中したことが分かった。


「えー全然分かんないよ〜。私にも教えて!」


「紗英のとなりの席の人だよ!」


「となり…誰だっけ。」


「おい!」と二人からツッコミを受け、廊下から自分たちの教室をのぞく。
紗英のとなりの席、窓側の一番後ろの席には、本を読んでる男の子がいた。