「俺の部屋くる?」

「え……」

「今みんな隣の部屋で集まってるから、うちの部屋誰もいないし」



いつもなら、だめだよって、言うかもしれない。

先生が「異性の部屋には行くな」って言ってたし。

だけど、でも。


「……行く」



唯くんのこと、独り占めしたい。

見張りの先生の目を避けながら唯くんの部屋にたどり着いて、ガチャン、としまったドアに唯くんが鍵をかける。


「そこ俺のベッドだから座っていいよ」


窓際のベッドを指差されて、大人しくベッドの恥に座った。

さっき買ったお茶を飲んでいると、唯くんが隣に座るから、スプリングがギシ、と鳴って体が唯くんの方に少し傾いた。