「ん、あげる」



唯くんの買い物が終わったので、後に続いてコンビニを出ると。

2つに分けられるタイプのアイスを買ったらしい唯くんが、パキンと折って1つを私にくれた。




「え、いいの……?」

「勉強頑張ったご褒美」



いたずらっぽく笑う彼に、ありがとう、とアイスを受け取る。



シャリシャリしたシャーベット状のソーダアイス。隣を歩くのは、大好きな唯くん。

私に合わせて、ゆっくり歩いてくれる唯くんの歩幅。

夕焼けが真っ赤に染めた空。





「……幸せだなぁ」

「なんだよ、急に」

「そう思ったから」

「……俺もそう思う」




ぶっきらぼうなその言葉に、頬が緩んだ。