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一通りデパートを周って買いたいものを買い
日向君と昼食をとっています。
もちろん昨日のようなレストランではなくて
普通のファミレスで。
「これで家具と布団をネットで注文すれば大体のものは揃ったか?」
「うん、バッチリ!」
運ばれてきた熱々のドリアを口に運ぶ。
あっつ、でもおいしい。
「…じゃあ一回家に荷物置いて、それからお前のもの取り行くぞ」
突然の日向君のその言葉にドリアを食べる手を止めた。
「あの、取りに行くってどこに…」
こんな質問をしても答えなんかひとつに決まっているのに。
「お前の元彼の家」
「デスヨネ」
いや、わかってたけどね?
あのアパートには当然のごとくまだ私の私物が大量にあるわけで。
取りに行かなくちゃ今後の私の生活が困るし。
行かなくちゃ行けないんだけど。
…わかってるけど。
「…嫌なら今日じゃなくてもいい。
お前の好きなようにしろ」
ああ、ほら。
また日向君に気を遣わせてしまった。
これ以上日向君に迷惑をかけるわけにはいかないし取りに行くなら早めの方がいい。
「…ううん、今日行く」
先輩だって、私の荷物があるままでは生活しにくいでしょ。
加恋さんだって呼びにくいでしょ。
そう心の中で毒づき
残りのドリアを口に運んだ。