キリリとした目許は優しくジュジュを見ている。

 そこには温かなものを感じ、ジュジュはその目が素敵だと思った。

 だがそれはリーフと同じ目でもあり、イコールで結べば、リーフの目もそうであるという図式が出来上がる。

 セイボルの容姿を褒めれば、リーフも当然そうなる。

 その反対も然り。

 二人と面と向かえば、どうしてもじっと見てしまう。

 なぜ二人の容姿に拘るのか、ジュジュは自分でも不思議だった。

「ジュジュ、おいで」

 セイボルに手を握られ、森の中へと引っ張られていった。

 モンモンシューももちろん後を着いて行った。

 いつも論理的に説明から入り、肝心なことをさっさと言わないセイボルが、大胆にジュジュの手を握っている。

 ジュジュはそれをすんなりと受け入れ、セイボルになんの疑問もなく委ねてついていく。

「どこへ行くの?」

「森の中の小さな部屋」

 背丈ほどのある葉っぱで覆われた繁みの前に来ると、セイボルは立ち止まった。

 そこで、パチンと指を鳴らせば、白いウサギがピョンピョンと跳ねてジュジュの足元にやってきた。

 そのウサギはすくっと立ち上がり、鼻をひくひくさせそしてジュジュに向かってお辞儀する。

「あら、なんてかわいいの」

 それだけで簡単に心奪われたが、目の前の茂った葉っぱが突然さわさわと動き出し、そして真ん中を軸にして左右二つに割れながらまっすぐ道を作っていく。

 そこをさっきのウサギが駆けていった。

 ジュジュはそれを目で追っていると、最後にその先が開けた。

「さあ、ジュジュ行こう」

 セイボルに手を取られて案内され、草の道を通っていく。

 最後に辿り着いたときジュジュは感嘆して声を上げた。

「すごいわ」