時が経つのは早いもので

娘の咲生(サキ)と息子の優生(ユウキ)は

17歳と15歳になった。

俺はといえば二人が不自由をしないように

会社で働いて、働いて、働いて、

課長と言う地位を手にしていた。

二人のために母親がいたらいいのか?と

思ったこともあったが 信生を忘れることはできなかった。


咲生と優生は体こそ元気に育ったものの

二人とも全く似ても似つかない性格と感性の持ち主だ。


咲生はあまり感情を表に出さない子だ。

嬉しくても悲しくてもいつも、同じ表情でいる。 そして、優生に比べると地味だ。

優生は物腰の柔らかいいわゆるイケメンと言うやつだ。

笑顔が胡散臭いなとおれは、思ってしまうが、まあ、人当たりは良いとおもう。


おれは、最近二人に俺の思いが伝わっているのかという事で頭がいっぱいだ。