高校に近づくにつれ、自分と同じ制服が増え始める。 さすがに上級生らしい人達はスカートが短い。 「すみません、多野 穂香(タノホノカ)です。」 電話で言われた通り、職員室に顔を出す。 「あ、多野さん?ちょっと待ってね~。 金本先生、多野さん来ましたよ! こっちはどう?もう慣れた?」 30代前後らしき女性教師が、にこやかに話しかけてくれる。 私は小さく頷いた。 少し無愛想だったかもしれない。