「梨佳がいればバレーも絶対優勝できてたよね」 美月がいじわるな顔をした。 「ごめんね〜」 「もう大丈夫なの?」 いきなり隼斗が、あたしの顔を覗き込んできた。 「え、あ、うん。大丈夫大丈夫。そのうち治るよ」 目が、見れない。 「あんま無理しないようにね」 健吾にまで心配されちゃった。 「そんなたいした怪我じゃないから平気だよ」 美月が横で複雑な顔をしていたことに、あたしは気づかなかった。