文化祭も終わり、あたしたちに普通の日常が戻った。
胸の痛みはまだ治ることはなく、たまに教室に来る美咲ちゃんを見ると、苦しくなる。
「ねぇ、これ可愛くない?」
美月があたしの目の前で雑誌を広げて眺めている。
「彼氏にでも買ってもらえよ」
あたしの後ろから隼斗が意地悪そうな顔で、覗き込んできた。
「え!平野、彼氏いんの?」
隼斗と一緒に雑誌を覗き込んできた健吾が言った。
「いや、いないいない」
首と手をブンブン振って必死に否定している美月が可愛い。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…