お客さん、思ってたより多いな。
この華やかな空間に1人でいると、なにかに取り残されたような、足もとがおぼつかない感じがする。
トントンっ
肩を叩かれ、美月かと思い、振り返った。
「ミツバチちゃんかわいい〜ちょっと案内してよ。俺ら迷っちゃってさ」
だれ……?
この学校のではない制服を着た男子が3人。
あたしを囲むように立っている。
あたしが固まっていると、1人が腕をつかんできた。
案内してよと言ってたのに、あたしを引っ張ってどんどん歩いていく。
状況をやっと理解したあたしは、声を出そうとするが、恐怖で何も発することができなかった。
怖い怖い怖い。