「ほら、行くよ」 「待ってよママ〜」 あたしは専門学校を卒業して、看護師となった。 それから7年。 あたしの後ろをパタパタと追いかけてくるのは、今年3歳になるあたしの子供。 あたしは、今ここで生きている。 『隼斗のいない世界でなんか生きていけない』 その気持ちが完全に消えたわけではない。 ふと、思い出すあの笑顔に胸が苦しくなる。