家に着いて、ゆっくりと今日の出来事を思い返してみる。




自分を納得させるかのように。





でも上手く思考が働かない。




きっとあたしの脳が、理解することを拒んでるんだ。







隼斗はいったいどんな気持ちで今まであたしと一緒にいたのだろう。




あなたは、何を見て、何を感じて、何を思った?







何に傷ついて







何に悩んだ?






事実を知った途端、たまに疑問に思う隼斗の言動にも納得がいく。




────『俺ニートになるわ』




これも




────『俺、彼女作る気ないし』




これも





全て自分には将来がないことをわかってたから言った言葉だったんだね。




きっとあたしには想像もつかないくらいの想いを抱えてた。




それでも隼斗は、側にいてくれて、笑わせてくれた。




もっと教えてほしかった。




君の痛みを、君の苦しみを。




時々見せた、哀しそうな瞳。




それに隠された想いを───