隼斗は、あたしの歩幅に合わせて歩いてくれる。




いつものように何気ない会話をしながら2人で歩いた。




辺りもだんだんと暗くなり始めている。




「河辺、行かない?」




会話が途切れた時に、ふと隼斗が言った。




あのなんの変哲もないただの河辺。




でもあたしたちにとってはたくさんの思い出がつまった場所。




「行きたい!」




あたしは、隼斗を見上げ笑顔で答えた。




いきなりテンションの上がったあたしを見て呆れたように笑い、「行くか」とあたしの手を引っ張って言った。