俺はこのすんなりいきすぎる場の流れを、一度疑おうとした。
「ちょっと待ってくれ。もし狂人が既に、人狼に村人判定を出していたらどうするんだ?」
それに対し、線目のひーちゃんが怪訝そうに俺を見る。
「は?ツッキー、初めに皆で決めたじゃん?意見が割れた時には、霊能力者の意見を参考にしようって。
この時間の無い中でその発言は、ちょっと人狼っぽく見えるなぁ。
もしかして、鈴キングが処刑されて何か都合悪いことでもあるわけ?」
........しまった。
発言するタイミングが悪かった。
これじゃ俺が、一気に人狼っぽく見えてしまう。
皆が疑いの目で俺を見始めたとき、鈴キングが声を張り上げて、叫ぶ。
「俺を処刑したら、絶対後悔するぞ!!村人なら、聞いてくれ!!俺は村人だ!
俺を庇おうとしてくれたツッキーも、きっと村人だ!!俺を処刑させたがってる奴らが、人狼だからな!」
ー発言を終了して下さい。
では、処刑投票にうつります。ー
俺の中に生まれたモヤモヤは解消される事無く、左右から壁が盛り上がり、他者と遮断される。
画面には、《処刑する人物の名前を入力してください》との表示が。
俺は......