4人が行くことになったラーメン屋は“縁結びのラーメン”ともっぱらの評判だ。
初めて逢った者同士ここのラーメンを食べると、縁を結びつけると言われている。
さっそく、涼夏は味噌ラーメンをほおばる。
「しかしさ、縁結びのラーメン、食ってるけど、涼夏はともかく、俺は珠利さんと真実くんとは初対面じゃん。ピアニストとホストって、どうゆう縁を結ぶんだろうね」
誠也はトンコツラーメンを食べながら言う。
「そうですね。確かに俺、バイト探してますけど」
真実は笑いながら、言う。
「今、ピアノ弾いているバーがなくなるんだっけ」
「はい」
「聞いてみたいな。ピアノ」
「そう言っていただけると嬉しいです。いつか、大平さんにも披露したいです。俺のピアノを」
真実は謙虚に嬉しそうに言う。
そして、いつしか誠也は真実のピアノを聴くことになるのだった。しばらくして、満腹になって店を出た。
歩きながら、
「それじゃあ、珠利ちゃん、真実くん、またね。私は誠也に送ってもらうから」
近くでタクシーでもひろうつもりだった。
「うん。それから…」
珠利が頼みごとする様子を見た涼夏は
「わかってるよ。頼太お兄ちゃんから連絡があったら口裏合わせておくから」
珠利は真実の家に泊まったりするときは涼夏にアリバイを頼むときがある。
珠利が真実のところへ泊まるとなれば、頼太は口うるさく言うだろう。
珠利は頼太の小言なんて聞きたくなかった。
珠利は真実のアパートへ向かった。
真実のアパートでは。
広めのワンルームに小さなピアノが置いてある。
疲れた珠利をベッドに寝かしつけ、真実は珈琲を入れた。
本当なら、自分の恋人の寝顔を見つめておきたいところだが。
綺麗な外見にも関わらず、寝顔が凄いらしい。
目が開いてて目つきが怖くて、珠利自身も
「私って、寝てるとき、目がこわいから顔隠して寝るの」
と、認めてる。
真実もかわいい珠利だけを見ていたいし、百年の恋がさめるような思いもしたくないので、珠利の寝顔は見ないようにしている。
だけどそんな珠利でもずっとそばにいたいと思った。
初めて逢った者同士ここのラーメンを食べると、縁を結びつけると言われている。
さっそく、涼夏は味噌ラーメンをほおばる。
「しかしさ、縁結びのラーメン、食ってるけど、涼夏はともかく、俺は珠利さんと真実くんとは初対面じゃん。ピアニストとホストって、どうゆう縁を結ぶんだろうね」
誠也はトンコツラーメンを食べながら言う。
「そうですね。確かに俺、バイト探してますけど」
真実は笑いながら、言う。
「今、ピアノ弾いているバーがなくなるんだっけ」
「はい」
「聞いてみたいな。ピアノ」
「そう言っていただけると嬉しいです。いつか、大平さんにも披露したいです。俺のピアノを」
真実は謙虚に嬉しそうに言う。
そして、いつしか誠也は真実のピアノを聴くことになるのだった。しばらくして、満腹になって店を出た。
歩きながら、
「それじゃあ、珠利ちゃん、真実くん、またね。私は誠也に送ってもらうから」
近くでタクシーでもひろうつもりだった。
「うん。それから…」
珠利が頼みごとする様子を見た涼夏は
「わかってるよ。頼太お兄ちゃんから連絡があったら口裏合わせておくから」
珠利は真実の家に泊まったりするときは涼夏にアリバイを頼むときがある。
珠利が真実のところへ泊まるとなれば、頼太は口うるさく言うだろう。
珠利は頼太の小言なんて聞きたくなかった。
珠利は真実のアパートへ向かった。
真実のアパートでは。
広めのワンルームに小さなピアノが置いてある。
疲れた珠利をベッドに寝かしつけ、真実は珈琲を入れた。
本当なら、自分の恋人の寝顔を見つめておきたいところだが。
綺麗な外見にも関わらず、寝顔が凄いらしい。
目が開いてて目つきが怖くて、珠利自身も
「私って、寝てるとき、目がこわいから顔隠して寝るの」
と、認めてる。
真実もかわいい珠利だけを見ていたいし、百年の恋がさめるような思いもしたくないので、珠利の寝顔は見ないようにしている。
だけどそんな珠利でもずっとそばにいたいと思った。