「そういえば先輩。この前のメールって結局どうしたんですか?」

泣き真似に飽きたのか,思い出したかのように聞いてきた。


「え、この前のって?」

「ほら、宇宙人さんからのメッセージ。桜がどうのこうのという」

「よく覚えてるなぁ。あれね、もちろん捨てたよ。どうせただのスパムだろうし。第一宇宙人なら日本語使わないだろ?」

「ほんっと、先輩ってユーモアの欠片もないんですね。だから彼女の一人もできないんですよ。せっかく異文化コミュニケーションの第一歩なのに」

「どこの駅前留学だよ、それ」

っていうか今さりげなく結構ひどいこと言わなかったか?


千秋の頭にチョップをかましながら、俺はパソコンを起動させた。