靴は無いのでスリッパを借りる。
ジャージも無いので見学をする。
チョークの粉やホコリ、誰かのだべかけが上にある机。
学年中からの痛い視線。軽蔑の目。
この現状に気づいて無視しているのか、元から気づいてなどい無いのかわからない先生たち。
でも耐えられると思った。顔をぼんやりとしか思え出せなくなったあの男の子が笑っていたから。
私にネックレスをくれたから。
別によく漫画であるような将来結婚する証とか、そんなラブストーリーがあるわけではなかった。
ただの記念か何か。
ただお互いがお互いのことを忘れないためのものを。