私は慌てて、タオルを取り出して口を押さえた。でも、美月はタオルがなく煙を吸って倒れてしまった。

『くそっ…あと少しだというのに…』
『こっちも、もうすぐよ!』

部屋が炎に包まれながらも、研究に没頭している二人になぜそこまでと、思った。

『『終わったー!!』ーート、ーー年前に行って、ーー人をーーって…』

そう言って、男の子に何かを渡して、美月の父は倒れた。炎に包まれていて、なんて言ったかは分からなかった。

その状況でも、私は見逃さなかった。そんな彼らを見て笑っていた誰かを。