不思議な泉
「ねぇ知ってる?この高校の近くにある神秘の泉について!この泉に行って願い事をすると願いが叶うんだって!!」
夏の大会も近い熱い夏の日。
美凪のクラスの女子は神秘の泉について話していた。
私もその話を聞いていた。
「なんでも、その神秘の泉で人魚姫が願い事をしたとか!そういう噂もあるらしいよ!」
「人魚姫?」
私は人魚姫という言葉に反応してしまった。
ちょっと‥興味あるかも‥
そこへ、智未ちゃんが夢を見るように言った。
「へぇー。そうなんだ!私だったら何を願おうかなー。彼氏がほしいとか?ナイスバディになりたいとか?」
すると勇敢にも口を挟むものが‥
「お前にとっては夢のまた夢の願いだな。」
大智がボソッと言う。
「‥あの男‥許さない‥。」
智未ちゃんは静かに青い炎を燃やしていた。
「‥願い‥か。」
‥私の願いてなんだろう。大会で優勝できますように‥とかかな?
それとも‥須崎先輩と両想いになりたいとか?
すると考えただけでも顔が熱くなるのが分かった。
それは‥ないない!!‥先輩が私のことを好きになることなんて絶対にない!
でも‥私、本気で須崎先輩に恋をしてる‥。
この気持ちはどうするべきなんだろう‥