「すまん、遅くなった!」

「真白、遅かったな」

「遅かったですね。何かあったのかなと話してたところでした」

「ちょっと図書室に寄っててな」

「いい参考書はあったのか?」

副会長で幼なじみの中谷吉野(なかたに よしの)が話しかけてくる。

「あ、ああ」

目的は果たせなかったがなんとなく図書室でのことを言いづらくてどもる。

「......」

わ、やっぱり
吉野にはバレてるか

後で説明しろって目だ。

「今日は新入生オリエンテーションについてだったか。
日程は来週の金曜日だったな」

「そうです。
例年通り学校説明、生徒会あいさつと部活動紹介をする予定です。」

「会長が来る前にオリエンテーションの冊子できましたよー
華のこと褒めてー!!」

「おお、もう完成したか!さすが華だな!」
と言い、頭をなでる

「んふふー」

「あー!!
ずるい!抜けがけだよ!
会長!私も私もー!」

「はいはい」