「家の前で…、家の、前。で!?」
私は急いで、玄関を開ける。
そこには、大翔君の姿が。
「来ちゃった」
確かに、来ちゃってるし…
「玄関で待っててください。」
私は急いで歯を磨いたり、着替えたりした。
「ごめんね、急に押し掛けて。」
「もう今更です。」
「フッ。たしかにね」
腫れた目を隠したくて、柄じゃないキャップを被って家を出た。
寒い。確実に薄着だこれ。
そもそも生地が薄い。
「優衣ちゃん寒くないの?そんな薄着で」
「え?!」
心が読まれてる…
「急がせた俺が悪いけど、ちゃんと着ないと、寒いよ。」
そう言って、大翔君はトレーナーを脱ぎ始めた。
「え!?な、なにしてるの?」
私は思わず下を向く。