ーーー恭介 sideーーー なんで、あいつが俺の事情を… 知られたくなかった。あいつにだけは、そんな俺の姿を見られたくない。 俺には、両親はいない。 そんなこと、優衣に… 追い出しちまった。 優衣とはもう、 「ただいまー」 愛海が帰ってきた。 「お腹すいてるでしょ。なんか作るね」 「いや。今日は腹減ってない。もう寝る」 部屋にこもった。 なにも、考えたくねえ。考えられねえや。