学校が終わった後すぐに向かった。

遥の所に。

「こんにちは…」

「あ。困ります。今日は休憩時間でして…「なにしてんだ!すっこんでろ!」

私をお客さんと勘違いした青年は、遥に追い払われた。


「今日は…あの子居ないの?」

「うん。」

私の声のトーンで、遥もなにかしら察してくれた。

「まぁ、ここに座って話して」

私は椅子に座って、一呼吸ついてから話し始める。


「実は、恭介君のアメリカにいた幼なじみの子が帰ってきてて

私の通ってる高校に転校生としてきて。それから私…」

「その子は、恭介君のなんなの?」

「幼なじみで、恭介君の恩人。」

「なら心配しなくて平気でしょ。」

遥は軽くそう言う。

「でも、大きな秘密があるかもしれないし…」

「そう思うなら直接聞きな。とにかく、好きなら好きで突っ走りな」

遥の大きい手のひらが、私の頭をぽんぽんとする。