「優衣ちゃんごめんなぁ。恭介引き留められなくて。

一緒に食べたいのにな」

「や、いいから。ほら、愛海さんも一人で大変そうだし…」

私がそう言うと、花恋は勢いよくお弁当箱をおいた。


「甘い!優衣は甘いのよ!」

「えぇ?」

私が目を丸くしてると、花恋は急に大人の女を演じ始めた。

「きっと二人の間には、なにかおおきな秘密があるはずよ…」

「おいおい、花恋。お前考えすぎ。恭介のやつに秘密なんてある訳ねーよ」

おおきな秘密…あるのかな。


「ま、あくまでもあたしの考えだし。優衣がこんなこと真に受けるわけないでしょ」

「意外と、真に受けてるんじゃ…?」

私はいろいろ考えすぎて頭が混乱してきた。