「嫌がってますけど?」

同じ高校の3年。いきがってるけど、

本当はびびりで、へたれ。

少し声を張るだけで、びびって逃げた。

その瞬間、優衣が倒れそうになった。

焦って抱きしめる形で、支えてしまう。


震えて…はないな。良かった。


「俺は、やめとけって言った。」

怖かったのか、息が上がってる優衣。


ほのかに香る甘い香り。

俺も…男なんだな。やばいって感じるなんて。



「もう、立てるだろ?」

そう言って離れてもらう。


「ありがとうっ。助けてくれて…ありがとうっ」

礼儀正しいやつ…

変に疑いもせず、素直に。