目の筋肉…動く。
私はそっと、目をあける。
あ、この光景…よくテレビでやってるやつ。
病院の天井って、こんなに白かったっけ。
「……ぃ?」
あ、誰かの声が聞こえる。
まだ視界がはっきりしない。ぼやけてる。
だけどだんだん、耳がはっきり聞こえるようになってきた。
「優衣?」
恭介君だ。
わかるよ。
「……きょ…う……けく…ん」
口の筋肉もしっかりしないまま話す。
でも、今度は視界がハッキリしてきた。
恭介君の顔が、くっきりうつる。
それに、翔君や花恋。遥もいた。
「よかった〜。死ぬんじゃないかと思って。」
「優衣〜!!心配させないでよ〜」
花恋と翔君が少し涙目になりながら言ってくる。
「あはは…」