「恭介君が…嬉しいなら嬉しい。嫌なら嫌。
…気持ちのまま受け止めればいい。

先生の話は関係ないって言いきれないけど、自分の気持ちを優先すればいいなって…私は思う」


情とかで流されて、嫌なものを受け入れるのは後が辛くなる。

辛そうにしてる、恭介君を見たくない。

笑顔で、楽しそうな恭介君が見たい。


「家族がいるって…嬉しいことだもん。みんな嬉しいって感じることだし。

嫌だって感じることもあるし。恭介君が思ってることを、私でも、先生でもぶつけてみたらいいと思う。」

そういう意味を込めて言ったけど、なんのアドバイスにもなってない。

ただの願望。そうであって欲しいっていう。

私の願望を押し付けて、なにが笑顔だって。

私は、いいふうに捉えてるだけ。


「ごめ…」

ごめんをいう前に遮られる。

「優衣は本当に俺のこと分かってくれるんだな。
まっすぐ俺と向き合ってくれる…泣いていい?」

抱きしめられたままそう言われる。

な、泣いていいって。