「なんだ?お前らかは来るのは初めてか?」

「聞きたいことがあって。」

「ん?数学のことか?」

やっぱ教師に聞くのは、教科のこと。


先生の家族のことなんて聞く人そんなにいないよ。


「堀先生、弟いるとか言ってたじゃん?」

「あー。まぁな」

「どんな人?ずっと気になってて」

「んー…」


あ、また。

そんなに悲しそうな顔をするのはどうして?


「まー、ここじゃ話せないな。家来るか?」

うんうん。話せないに決まって…ん!?

いま、家来るかって言った?


いやいや、教師の家に生徒が上がるなんてダメだよね?

「それで話してくれるなら、お願いします」

「花恋?!」

「その代わり、翔と藤崎を連れていってもいい?」

付け加えてそういう。

あ、確かに。


それなら安心かもしれない。