「あぁ、前に言ってたやつね〜。確かに気にならなくはないけど…」


私は、どこか恭介君と重なって見えるところが引っかかってた。

偶然にも、私たちと同じ歳で、顔立ちとか、姿が似てる。

恭介君と堀先生。

もしかしたら…って思っちゃう。

たぶん。いや絶対違うけど。


「聞いてみたら?どんな弟なのか」

「き、聞けないよ!なんか聞いたらダメな気がして…」

そもそも、聞いてどうしたいんだろう。

ただ気になるだけなら、こんなにもやもやせずに済むはずなのに。


「もー、しゃーない。一緒に行ってあげる。」

「え?」

私が、話の意味を聞く前に手を引かれた。


いや、どこへ!?

まさか、堀先生のところじゃないよね…



「失礼しまーす。堀先生いますかー?」

あぁ…やっぱりーーー。

聞けないって言ったのに〜!