「…牧野」 「フフッ。よろしい」 私は知ってた。遥が牧野さんに想いを寄せていることを。 「アメリカ行く前に告白したらいいのに」 「優衣に言われたくてもそうするっつーの」 遥は腕で顔を隠す。 照れて赤くなった顔を隠してる。 「いつ行くの?」 「まだ先だよ。4月下旬から」 「そっか。しっかりした日が決まったら教えてね」 「はいはい。じゃ、またな」 遥が笑顔で家を出て行った。 寂しいけど頑張って。 静かにエールを送った。