遥は一番最初に私を守ってくれた。

助けてくれた、私のヒーローだった。


だけどやっぱりそのヒーローから離れる時も来ないと。


今度は、自分が誰かを助ける側になりたい。

私はずっとそう思ってた。


だから、これはいいチャンス。

どこかずっと遥に頼ってたのを抜け出す。


「遥の今のお店は、どうするの?」

「あぁ、それは大翔と牧野に任せる。営業は牧野に、技術は大翔に。

二人のいい所をとってそうした。」

「そっか。ふたりがいるなら安心だね」


大翔君も大役だけど、多分嬉しがってるんだろうな。



「心配して損した〜」

遥は欠伸をして、ソファから立つ。


「帰ってきたら、一番最初に誰に会いに行くの?」

「そりゃもちろん、優…」

「嘘つかない。本当は〜?」