「うん。美味い。」

恭介君にあげたのは、サンドイッチとか、お母さんから教えてもらった野菜スープとか。

ほかにもあるけど、説明なんて今はどうでもよくて。

美味しいって言ってもらえて、すごい嬉しい。


「俺、朝飯食うの久しぶりだわ」

「いつも食べてないの?」

「うん。時間ねーし」

だからいつも眠そうなのか。

あ、いや。あれは食べてても眠そうにしてそう。

「だめだよー、朝ご飯は元気の源なんだよー」

「優衣が毎日作ってって言ったら、作る?」

「え?!」


急に変な質問しないでー!

それじゃまるで…本物の夫婦。

私は顔を赤くした。
とっさに下を向いて誤魔化す。

誤魔化せてるかは別として。


「冗談だよ。すぐ間に受けんな」

恭介君はまた食べはじめた。

「だ、だよね!私すぐ本気にしちゃうから〜」

笑って今までの誤解を認識した。

騙されやすい性格って、ろくなことが無い。


小さくため息をついた頃、恭介君も食べ終わってた。