恭介君に、バランスの取れてる…と思われる朝食を差し出す。


この時点で緊張してる私って、このあと持つのかな。


「これ、優衣が作ったの?」

「そうだよ?」

「へー。結構うまそう」


恭介君はニコニコして言ってくれた。

不意打ちの優しさに、心がキュッと苦しくなる。


「食べて食べて!」

「ちょっと風呂。まってて」


そう言って、恭介君はお風呂に入ってしまう。

あー。緊張する。


今日こそ…言うんだ。私のこと。

ちゃんと聞いてもらうんだ。

頑張れ、私。



「あー、うまそ。」

お風呂から出てきた恭介君が椅子に座って、私の作ったのを口にする。

「…どう?もしもまずかったら、出しちゃっていいから!」

ドキドキしながら、恭介君を見つめる。

不味くありませんようにって祈りながら。