誕生日当日、案外しっかり寝れてた。

寝起きはスッキリ。


8時丁度に、恭介君の家に着いた。

インターホンを押してみる。

なかなか出てこない。


もしかして、寝てる?

そりゃ、昨日寝てるって言ってたもん。

どうしよ、もう一度押してみようかな。


迷ってる途中で、ドアが開いた。


「…は、お前。なにしてんの。」

寝起きで不機嫌な声の恭介君が、私を迎え入れた。



「おはよう…寝てた、よね?」

「ん。」

髪の毛も寝癖がついてて、なんか自然体で。

ずっと見ていたい。


「なんだよ」

恭介君が不満そうに私を見てるけど、そんなの気にしない。

かっこいいって、素直に言えたらどんなに楽か。


「誕生日おめでとう!今日誕生日だって聞いたから…」

恭介君は一瞬止まった。

すぐに笑って「さんきゅー」って。


ちょっと照れてるようにも…見える。


「あ!朝ごはん作ったの!
恭介君、毎朝栄養取れてないかなと思って。

よかったら食べてー」