「お前いつも遅いよ!」

今日は久々に翔と登校しようと思ったが、寝坊した。

寝間着のまま、翔の前に現れるとそう言われた。


「ったく。俺と行く時だけじゃねーの?遅刻すんの」

「まーな」

「まーなって…」

俺と翔はもう急ぐ気にもなれず、学校まで歩いて登校。


やっと教室までたどり着く。

あと2分で授業が始まる頃に。


篠山と優衣はいつも通りに、休み時間を過ごしてた。

翔の口が「おはよう」という前に、

「優衣ちゃーん」

そう言って、堀が優衣を呼ぶ。


は?一教師が、そんな呼び方ありかよ。

今更だがそう思う。


「はい?」

優衣は篠山を連れて、教卓の前にいる堀の元へ行った。


堀は、事あるごとに優衣と篠山を呼ぶ。

資料配布や、堀の授業の助手とか。