もしもっていうのは、花恋が堀先生を好きだったときの。
「やっぱみんなそう思うよね~」
ホットラテを飲みながら言う花恋が、私よりも3歳は年上に見えた。
「え?花恋はそう思わないの?」
うっかり聞き逃す所だったけど、やっぱって、花恋はそう思ってないみたい。
どういうこと?
まあ、たしかに昨日見た感じでは、良い先生って慕える雰囲気じゃなかった。
「あの先生、顔とかイケメンで、みんなはあれが本性だって思ってるけど、私はそうじゃないと思う」
まさか、考えが私と一緒だ。
私が強く頷くと「でしょ~!?」と、世間話をするおばさんのような言い方をする。
「あたし、あの人は何か隠してると思うの。」
怪しいって事かぁ。
「怪しい男…ミステリアスなのは良いけど、気になっちゃうのはやっぱりあの人がイケメンだからなのか?
ん~、わからない」
花恋の言っていることが、私にはいまいち理解できなかった。
「ま、今日話したかったのはこのこと」