でも、私が思ってた雰囲気と違う。

美しくは見えない。どうも険悪な雰囲気が流れてる気がしてならない。


「おい。優衣」

後ろからそう呼ばれて振り向くと、恭介君が立ってた。

「意外と早く終わった。帰るぞ」

「あ、うん」

私は先を行く恭介君に小走りで追いつく。


何話してたんだろう、花恋。

気になるけど、私が聞ける話じゃなさそう。



「恭介君は、堀先生のことどう思う?」

「なんだよ急に」

眉毛を寄せて、明らかに不穏そうな顔をした。
その理由の追及は、、しない。

「や、だってなんか不思議な人じゃない?ミステリアス?
本当の自分を隠してそう。普段あんなにフレンドリーだけど、実は…」

「お前考えすぎ。俺は別に興味ないからなんとも思ってねーよ」

私の頭を小突いてそう言う。

興味ないかぁ…恭介君らしい。