今日のお昼は、花恋と翔君と恭介君と私で食べることになった。
女子が追いかけてこないように、屋上の扉の鍵を閉めた。
もちろん、そうしたのは恭介君だけど。
「藤崎と、翔は1年の時同じクラスで仲良くなったの」
「翔君、フレンドリーだもんね」
「優衣ちゃんは優しいなぁ」
翔君は、誰にでも話しかけられて。
友達もすぐできちゃって。ちょっとだけ憧れる。
「恭介はさ、見た目はこんなに怖いんだけど。
本当はすげーいいやつ。だから優衣ちゃんも安心して!」
「う、うん」
…やっぱり、いい人なんだ。
でも、やっぱり少し怖いなぁ。
うんって言った顔、たぶんこわばってたし。
恭介君、さっきから黙ってるし。
「そうそう。優衣は、男恐怖症なの。だから初対面の男だと、震えるくらい怖いんだよね~。
最初それ聞いたとき、嘘かと思ってたけど」
「花恋、嘘だと思ってたの!?」
「うん。でも、本当に震えてたから。ガチなんだって」
花恋は笑いながら言ってたけど…
嘘って思われてたなんて、知らなかった。