少しだけ気まずい空気の中、遥の店に着いた。


「一応、店に寄っていい?」

「うん?」

大翔君についてきて、遥の店に。


「あれ、大翔。お前なにしてんだ?」

「今日は、優衣ちゃんとデートです!」

「優衣と?お前が?」

遥は私と大翔君を交互に見る。

「まぁー、いいか。大翔いい所に来た。
後5分したら、大翔指名の客が来る。
悪いけど1人でいいからその人の髪やって」

「わかりました。1人だけですよ?俺、優衣ちゃんとデート…」

「わかったから!さっさと道具もってこい」

「はい!」

急に仕事顔になった大翔君。

仕事する人って、こんなに大人なんだ。


「優衣?あいつがやってる間、俺とお茶でもしよう。」

遥に連れられて、前に一度来た部屋に来た。


「大翔と一緒で疲れただろ。これでも飲みな」

オレンジティーを出してくれた。

「ありがとう。」

遥は向かいのソファに座ってコーヒーをすする。